入門編:お釈迦さまってどんな方?(8)

今回も、仏教の入門編ということで、お釈迦様の生い立ちから学んでいます。前回の話を続けましょう。

城を出て、山へ入られたシッダルタ太子は、苦行林で未だ人類が経験したことのない激しい修行をなされます。
その修行は峻烈を極め、おそらくこれ以上の修行は今後も誰もできないだろうといわれるほどのものでした。

いっぽう、カピラ城では、突然太子がいなくなり、騒然となっておりました。
浄飯王は、憍陳如(きょうちんにょ)ら5人を遣わし、太子を捜索させました。

5人は、シッダルタ太子がバッカ仙人の元を訪ねたことを知り、急いで仙人を訪ねましたが、シッダルタ太子はすでにアララ仙人の元へ去ったあとでした。

そこで、すぐに後を追い、途中、木の下で、座禅をしている太子を発見しました。

憍陳如たち5人は、浄飯王や妻子の熱烈な思いを、何とかシッダルタ太子にわかってもらおうと必死に伝えました。

しかし、太子はまったく聞き入れようとはしません。憍陳如は、太子の気持ちが理解できず、尋ねました。

「世に出家の動機に4通りあると聞いています。長い病気の苦しみで思うように楽しむことができないとか、年老いたために体の自由と希望を失ったとか、財産を失って生きていくことさえままならなくなったとか、家族に死別して世をはかなむからだと聞いています。しかし太子さまの場合は、このいずれにも、当てはまらないではありませんか。若くて健康な肉体、何不自由のない生活、ご家族にも恵まれておられる。それなのに、なぜ若き楽しみを捨てて、出家をなされ、遠きさとりを求められるのでしょうか、私たちにはまったく分かりません。どうしても太子さまのお気持ちが分からないのです。浮世を離れた仙人でさえも愛染を起こすというのに……」

憍陳如は、涙ながらにシッダルタ太子を説得するのでした。

この話の続きは次回。

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